Monday, March 23, 2020 10:25 AM

米から入国、14日間待機 政府、26日から4月末

 安倍晋三首相は23日の新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、日本人を含む米国からの入国者に対し、検疫所長が指定する場所での14日間の待機や、国内での公共交通機関の使用自粛を要請した。事実上の入国制限措置。26日午前0時から運用を開始し、当面は4月末まで実施する。今回の入国制限で日中間、日欧間に加え、日米間の交流停滞に拍車が掛かるのは確実だ。経済への影響は避けられそうにない。

 首相は入国制限の理由に関し「米国でも全土での感染者が3万人を超えるなど、感染が拡大している」と説明。今後の対応では「諸外国の感染状況を分析し、機動的な水際対策をちゅうちょなく講じる」と述べ、必要に応じて米国を含む関係国への入国制限を厳格化する考えを示唆した。

 日本を含む世界各国への渡航中止を自国民に勧告した米国の対応について、首相は「本格的な水際対策」と表現し、理解を示した。日米間の往来が大幅に制約される現状に関し、菅義偉官房長官は23日の記者会見で「現在は国内感染の拡大防止が最優先だ。そのためにあらゆる措置を講じている」と強調。「国内の経済活動に影響が生じている」とも述べた。(共同)