Wednesday, April 01, 2020 10:04 AM

死者増見据え「予防線」 米大統領、対策徹底へ転換

 【ワシントン共同】トランプ大統領は3月31日、新型コロナウイルスの死者が24万人に達する恐れがあるとし、4月末まで延長した外食自粛などの行動指針を徹底するよう国民に要請した。再選を狙う11月の大統領選への影響を嫌い矮小化してきた態度を一転。専門家から厳しい被害の予測値を突き付けられ、最悪の事態に備え予防線を張り始めたようだ。

 トランプ氏は記者会見で、死者10万〜24万人とした予測について「最低値に抑えられれば、われわれはよくやったと言える」と強調した。何もしなければ死者は220万人になるとの推計値を再び引き合いに出し、死者が10万人以上に達しても政権の取り組みの成果とする考えをにじませた。

 新型コロナについて「多くの人がインフルエンザのようなものだと言っていたが違う」と指摘。自ら繰り返してきた主張をあっさり覆し「とても凶悪なウイルスだ」と言ってのけた。