Monday, June 27, 2016 11:09 AM

AT&T、スマート都市事業に注力〜照明や街灯、水道の接続化で資源を節約

 米通信サービス大手のAT&Tは現在、スマート都市事業を積極化させている。

 同社の持続可能性担当副社長補佐ジョン・シュルツ氏は23日、グリーンビズ誌への寄稿のなかで、世界の二酸化炭素排出量の75%が都市に起因していることを指摘するとともに、都市のスマート化によって炭素排出量を大幅に削減できると説明した。

 たとえば、照明機器や街灯を接続網化することで、街全体の照明を遠隔操作で管理でき、その結果、維持管理作業が効率化され、作業員の自動車運転量を削減できる。

 また、スマート都市の大きな効果の一つとして、大規模の節水効果も期待できる。シュルツ氏によると、都市のなかには、水道管の漏水で水道水の半分を無駄にしている自治体もある。スマート都市技術によって漏水をすばやく検知して修理することでそれも解消される。

 AT&Tは2015年に、米国立標準技術研究所(NIST=National Institute of Standards and Technology)の事業の一環として、IBMおよびミューラー・ウォーター・プロダクツ(Mueller Water Products )と協力して、高度の水道管理システムを開発した。

 そのソリューションでは、水圧や水温、漏水のデータを集め、無線通信網を介してダッシュボードに送信し、過去と現在、未来の動向を見られるようにする。

 同ソリューションは、ラスベガスのカジノ・ストリップの地下にある全長4マイルの水道管に試験的に導入された。

 AT&Tはまた、2016年に入ってからエリクソンと協力し、ジョージア州アトランタの水源汚染を早期に検出するためのモノのインターネット(IoT=Internet of Things)に無線接続を提供する計画だ。

 AT&Tは、これまでにアトランタやシカゴ、ダラス、ノース・カロライナ州チャペル・ヒル、フロリダ州マイアミ=デイド郡、メリーランド州モンゴメリー郡にスマート都市技術を導入している。

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