Wednesday, September 28, 2016 1:12 PM

クリミア選挙批判に及び腰 日本、対ロシア関係を重視

 ロシアがウクライナから強制編入したクリミアで18日に実施した下院選について、在ウクライナ日本大使館が「正当性およびその結果を認めない」と非難する声明を発表。これについて上月豊久駐ロシア大使は28日の記者会見で、「ウクライナ向けの発言」とし「日本政府として表明したわけではない」と強調した。

 ロシアのプーチン大統領の訪日を12月に控え、北方領土問題の解決に意欲を示す日本政府がロシアとの関係を重視し、ウクライナ問題での批判に及び腰になっていることが露呈した。

 上月大使は、日本が外務省や在ロシア大使館ではなく、在ウクライナ大使館として声明を出したことが、声明の性格を示していると述べた。一方で「日本政府としてロシアのクリミア併合を認めないのは変わりない」と付け加えた。(共同)