Thursday, April 23, 2020 10:02 AM

「感染か飢えか」対応苦慮 アフリカ、外出制限解除も

 新型コロナウイルスの感染が広がるアフリカで、外出制限を課すかどうかで各国が対応に苦慮している。制限を課せば、失業など貧困層が打撃を受けるためだ。南アフリカは外出を制限しつつ巨額の経済支援を打ち出した。ガーナは早々に制限を解除。ケニアは「仕事がないと飢え死にする」との住民の声を背景に、全面制限に二の足を踏んでいる。

 食料配給所に殺到し、食べ物を奪い合う群衆ー。南アのメディアが報じた配給時の様子だ。政府は3月末からスーパーでの買い物などを除き、外出を禁止。軍も動員し違反者を取り締まった。その日暮らしの人たちは仕事にありつけず、食事すらままならない。

 「収入が途絶え本当につらい」。妻と3人の子どもと暮らすタクシー運転手ポール・マカティニさん(52)が嘆いた。仕事はなくなったという。(共同)