Friday, August 01, 2025 7:06 AM

低価格EVのスレート、インディアナ州に工場確保

 低価格の電動ピックアップトラックを開発する新興企業スレート・オート(Slate Auto、本社ミシガン州トロイ)は28日、インディアナ州の元印刷工場を改装して車両を生産すると発表した。

 英紙インディペンデントによると、インディアナの小さな町ウォーソーにある工場は2023年に閉鎖されていたが、スレートはここで必要最小限の装備に絞った低価格の電動トラックを製造する予定で、2000人の雇用を見込んでいる。

 トラックの基本価格は、平均的な新車価格(4万5000ドル)より格段に安く、連邦政府のEV購入に対する税控除を適用すれば2万ドルだったが、新法の施行に伴い補助が撤廃されれば7500ドル高くなる見込み。

 トラックの全長は15フィートとホンダの小型車「シビック」より短く、標準仕様では2人乗り。窓の上げ下げは手動式、ミラー調整も手動で、塗装コストを省くためグレーのパネルで製造される。

 ただし、多くの機能はオプションでカスタマイズでき、26年末の出荷開始時には100種類を超えるアクセサリーが利用可能になる。アップグレードの選択肢には、パワーウィンドウ、ステレオ、センターコンソールなどが含まれ、SUVキット(荷台にルーフパネルと3人掛けのベンチシートを追加しロールバーやエアバッグなども装備)も提供される。

 スレートは、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏などから合計7億ドルを超える資金を調達している。トラックは50ドルで予約でき、すでに10万件以上の予約がある。

 米国では多くの消費者にとって新車購入が難しくなっており、スレートは、特に若者の間で高まっている「より誠実な、モジュール式の、設計されすぎていない車」の需要に応えられると評価されている。