Thursday, September 29, 2016 6:03 PM

速度大幅超過で駅進入 列車事故、1人死亡、けが108人に

 ニュージャージー州ホーボーケンの鉄道駅に列車が突っ込み死傷者が出た事故で、現場を視察したクリスティー州知事は29日、列車が規定速度を「大幅に超過して」駅に進入したことを明らかにした。運輸安全委員会(NTSB)も現場に係官を派遣、当局は人為ミスや機器の不具合を含め事故原因を詳しく調べる。

 知事や米メディアによると、駅ホームにいた女性1人が死亡、108人が負傷し、うち74人が入院した。ニューヨークの日本総領事館の広報担当者は、事故で日本人1人が負傷し病院で手当てを受けたと明らかにした。命に別条はないという。

 負傷者の大半は乗客で、列車の運転士も大けがをしたが、当局の調査には協力しているという。

 日本総領事館は日本人の負傷者について、本人の希望により、氏名や詳しいけがの程度は明らかにできないとしている。

 事故を起こしたのはニュージャージー・トランジット鉄道の列車。29日朝(日本時間同日夜)、終着のホーボーケン駅で車止めを乗り越えて駅舎に衝突した。柱などをなぎ倒したとみられ、先頭車両の上に駅の屋根が崩れ落ちた。

 ホーボーケンは主にニュージャージー州内を結ぶ複数路線の終着駅で、AP通信によると、バスを含めて1日に約5万人が利用する主要ターミナル。事故当時、ハドソン川を隔てて東側のニューヨーク・マンハッタンに向かう通勤客らで混み合っていた。(共同)