Thursday, May 14, 2020 10:28 AM

失敗の侵攻作戦に野党関与 ベネズエラ政権、米を非難

 【サンパウロ共同】ベネズエラで今月初め、反米左翼マドゥロ政権の転覆を狙い亡命軍人らの武装グループが北部の海岸から侵攻を図ったが撃退された。いまだ謎の多い作戦には、野党連合が少なからず関わっていたことが判明。政権側は暫定大統領就任を宣言した野党出身のグアイド国会議長や、同氏を支持するトランプ政権への非難を強めている。

 これまでに米陸軍特殊部隊グリーンベレー元隊員のジョーダン・グドロー氏(43)が、作戦を指揮したことを認めている。同氏の民間警備会社に所属する元米兵2人が参加し、現地で拘束された。うち1人はベネズエラ政府が公表したビデオ映像で「空港を制圧してマドゥロ氏を航空機で米国に連れ出す計画だった」と告白した。

 ワシントン・ポストによると、ベネズエラの野党連合は昨年8月、マドゥロ大統領らの拉致も含めた政権転覆のシナリオを検討する戦略委員会を創設。10月にグドロー氏と委員会幹部の間で報酬2億1290万ドル(約227億円)の契約書が交わされた。