Thursday, May 28, 2020 9:48 AM

ボーイング737生産再開 経営再建見通せず

 【ニューヨーク共同】航空機大手ボーイングは27日、2度の墜落事故を起こし運航停止中の主力旅客機「737MAX」の生産をワシントン州の工場で再開したと発表した。運航再開に必要な当局の承認が得られないまま在庫が膨らみ、今年1月から生産を停止していた。

 主力機の生産停止で経営危機が続く中、新型コロナウイルス感染症の世界的流行で航空業界は苦境に陥った。生産再開は業績不振にあえぐ部品メーカーを支える狙いがあるが、旅客需要の回復には数年かかる見通しで、ボーイングの経営再建は見通せない。

 27日には従業員6770人を解雇することも発表した。コスト削減のため、グループ従業員の1割に当たる1万6000人を削減する計画を4月末に発表しており、その一環。早期退職の応募人数が想定に届かず、指名による整理に踏み切った。