Friday, September 30, 2016 10:25 AM

TPP影響試算に反映せず 輸入米問題で山本農相

 山本有二農相は30日の衆院予算委員会で、輸入米の売買入札を巡り不透明な取引があった問題に関し、コメの市場価格への影響を否定した。同時に、環太平洋連携協定(TPP)のコメ生産に対する影響試算に反映させていないと明らかにした。2016年度第2次補正予算案にはTPP関連予算を含むことから民進党は反発し、早期の実態調査結果の公表を求めた。政権が成長戦略の中核と位置付けるTPPの承認案件などの審議にも波及しそうだ。

 山本氏は、国が管理する価格よりも輸入米が安く流通している可能性が指摘されていることについて、農林水産省として14年10月に業者間の「調整金」と呼ばれるリベートの存在を把握していたと説明した。

 その上で「万々が一にもコメの市場価格に影響しては大変だという観点から現在、調査している。今の時点では市場価格に影響があるとは思っていない」と強調。「調整金はコメの市場価格に影響しない以上、TPPの影響試算には入っていない」と述べた。(共同)