Friday, June 05, 2020 10:05 AM

経済復興へ環境規制緩和 インフラ整備で米大統領令

 【ワシントン共同】トランプ大統領は4日、新型コロナウイルス流行で停滞する米国経済を復興させるため、高速道路やパイプライン建設などのインフラ整備を加速させる大統領令に署名した。関係省庁に環境規制の緩和や手続きの免除を検討させる方針だが、トランプ政権の環境対策を批判してきた環境保護団体などの反発がさらに強まりそうだ。

 米メディアによると、トランプ氏が3月に出した新型コロナに関する国家非常事態宣言の下で限定的に認められた権限を適用した。11月の大統領選を控え、多くの失業者が出る中、環境や健康の保護より景気回復を優先する姿勢が改めて鮮明になった。

 トランプ政権は産業界優遇のため、これまでも温室効果ガス排出などさまざまな規制の緩和方針を打ち出している。今回の大統領令では「不必要な規制による事業の遅れは市民が職を得る機会を奪い、経済復興を妨げる」と主張。政府の土地で計画されているインフラ事業を迅速に進めるようあらゆる対策を取ることなどを指示した。