Wednesday, June 10, 2020 10:14 AM

燃料取り出しに支障なし 福島、2号機プール初調査

 東京電力は10日、東日本大震災で重大事故を起こした福島第1原発2号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しに向け、事故後初めて内部調査を行った。遠隔操作の水中ロボットを使ってカメラでプール内を撮影。燃料自体や燃料を収納するラックに損傷はなく、現時点では取り出しに支障となる状況はないことが確認された。調査は12日まで行う予定。

 アルミニウム合金製のラックに白い堆積物が確認されたが、事故発生時に燃料を冷却するために注入した海水の成分とアルミニウムが反応して付着したとみられる。燃料取り出しの実績がある3、4号機でも同様の堆積物が確認されており、影響はないという。

 2号機では1、3号機と同様に核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)が発生したが、原子炉建屋の水素爆発は免れた。そのためプールにがれきはなく、比較的健全な状態を保っているとみられる。(共同)