Monday, June 15, 2020 10:19 AM

大阪IR、コロナで停滞 「影響検証」と事業者側

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を誘致する大阪市と大阪府の計画が新型コロナウイルスの影響で停滞気味だ。松井一郎市長は事業提案書の提出期限の先延ばしに加えて、2026年度末としていた全面開業の延期に言及、事業者側からは「コロナの影響を検証したい」との声が上がっている。

 「日本経済を支えるパーツ。ぜひ進めたい」。松井氏は4日の記者会見でIR誘致への意欲を改めて訴えた。オリックスとの共同事業体で公募に唯一手を挙げたカジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルについても「全く撤退は考えていないと(聞いている)」と強調した。

 だが同時に「事業者の投資余力が落ちていることを勘案しながら開業時期を見定める」とも発言。MGMは3月、本拠地ラスベガスの施設を閉鎖。1〜3月期の売り上げは約23億ドルで、前年同期比で約3割減少した。施設は6月から徐々に再開予定だが、以前のような客足が戻るには時間がかかるとみられる。(共同)