Tuesday, June 16, 2020 10:19 AM

中印軍衝突、3人死亡 ラダック係争地で投石か

 【ニューデリー、北京共同】インド国防省は16日、北部ラダック地方の中国との係争地域で15日に「暴力的対決」があり、インド側の3人が死亡したとの声明を発表した。中国外務省の趙立堅副報道局長は16日、インド側が「挑発、攻撃」してきたため衝突が起きたと主張した。インドメディアによると中国軍との衝突でインド側に死者が出たのは1975年以来。

 インドメディアは発砲はなく、双方が投石などを行い、中国側にも負傷者が出たとしている。ラダック地方では5月初旬以降、両国軍がにらみ合っており、今回の衝突で両国の緊張がさらに高まる可能性がある。

 インド国防省は声明で、両軍が事態の収束に向けて現場で会合を開いているとした。インドメディアによると、にらみ合いは両国の実効支配線がある湖パンゴン・ツォ周辺のほか数カ所で続いている。3人が死亡したのはこのうちの1カ所で、両軍が撤退に向けた動きを始めていた。