Monday, October 03, 2016 10:19 AM

「移民流入制限を優先」 英首相、姿勢鮮明と報道

 3日付英各紙は、メイ首相が欧州連合(EU)離脱を巡る2日の演説で「われわれは投票で完全に独立した主権国家になることを決めた」などと述べたことを根拠に、域内無関税の欧州単一市場のアクセス維持より、移民の流入制限を優先する姿勢を明確にしたと報じた。実際に単一市場から離脱すれば英経済が打撃を受けるとの懸念から、3日のロンドン外国為替市場では英通貨ポンドが下落した。

 EUは、市場アクセス維持にはEUが掲げる「移動の自由」受け入れが不可欠と主張。移民制限と市場アクセスの両方を実現する「いいとこ取り」は許さない立場だ。

 メイ氏は与党、保守党の年次大会での演説で、離脱交渉を来年3月末までに開始すると表明。英国内では、交渉で移民の流入制限と単一市場アクセスの維持のどちらを重視するかを巡り論争になっている。(共同)