Monday, October 03, 2016 10:19 AM

首相「4島帰属を解決」 領土交渉、EEZも重視

 安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、ロシアとの北方領土交渉を巡り、北方四島のうち歯舞群島と色丹島を先に返還する「2島先行返還方式」で打開を図るべきだとの意見があることに関し「交渉においては、4島の帰属問題を解決するという考え方に変わりはない」と強調した。返還されれば島だけでなく、排他的経済水域(EEZ)が拡大し、漁業資源などの確保にもつながると強調し、交渉で重視していく意向を示した。

 2島先行返還方式とは、歯舞群島と色丹島の引き渡し後に択捉、国後両島の帰属問題を継続協議する方式を指す。民進党の前原誠司氏が2島先行返還に関し、政府見解をただしたのに対し答えた。

 前原氏は帰属問題について「4島は日本への帰属でいいのか。ロシアへの帰属も含めて考えるのか」と追及。岸田文雄外相は「4島の帰属、日本への帰属を明らかにする。その上で平和条約を締結する」と述べた。首相も、4島全ての日本への帰属を前提にしているかどうかは明言しなかった。(共同)