Friday, July 10, 2020 10:32 AM

曖昧戦略で圧力封じ 北朝鮮、米大統領選にらみ

 【北京共同】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正党第1副部長が10日、長文の対米談話を発表した。年内の米朝首脳会談は無益だと主張する一方、両首脳の「判断と決断」次第だと含みも残した。11月の米大統領選をにらみ、具体的な要求を曖昧にしたまま米側の態度転換を誘い、圧力強化を封じる狙いがうかがえる。

 与正氏が対米談話を発表するのは3月以来。ビーガン米国務副長官(北朝鮮担当特別代表)の日韓訪問を受け、正恩氏の意向を代弁した格好だ。

 米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が8日、トランプ氏が正恩氏との会談に応じる用意があると米テレビのインタビューで語ったと報じたことも念頭にあるとみられる。