Tuesday, October 04, 2016 10:44 AM

化血研、また未承認製造 日本脳炎ワクチンで

 血液製剤などの未承認製造問題で今年、業務停止命令を受けた熊本市の「化学及血清療法研究所」(化血研)が、日本脳炎ワクチンも国の承認と異なる方法で製造していたことが4日、分かった。厚生労働省が9月の抜き打ち検査で確認し、4日に発表。同省は医薬品医療機器法(旧薬事法)に基づき業務改善命令を出す方針で、同社の弁明を聞き最終判断する。

 また4日付で、同法に基づき、幹部らの関与の有無を含めた原因の調査、報告を求める命令を出したほか、製造販売するインフルエンザワクチンなど全製品(35製品56品目)の網羅的な調査も求めた。命令文は「このような事態が続けば医薬品製造販売業許可の取り消し処分の可能性がある」としている。

 化血研は今年1月に過去最長となる110日間の業務停止命令を受け、5月に解除されたばかり。今回の不正は処分明け後も続けられていたといい、厚労省が事業譲渡を含めた組織の抜本的な見直しを求める中、倫理観の欠如が改めて浮き彫りになった。(共同)