Tuesday, July 14, 2020 10:21 AM

スピノサウルス科の歯18点 福井・勝山で化石発見

 福井県立恐竜博物館(同県勝山市)は14日、同市の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層で1991〜2019年に発掘された歯の化石18点が、魚などを食べていた恐竜スピノサウルス科のものだったと発表した。同科の歯の発見は国内4例目で、良好な保存状態で多数見つかるのは初めてという。今月23日から博物館で公開する。

 国内では同科の頭や体の骨の化石は見つかっていない。博物館の服部創紀主事は「歯だけでは詳細な分類は難しいが、勝山の地層から国内初となる骨の化石が見つかる可能性が極めて高くなった」と期待を込めた。

 博物館によると、歯は魚を食べるのに適した円すい形で、歯茎から外に出ている部分の長さは1.4〜4.6センチ。ワニの歯と似ているが、断面が楕円形で表面に筋や細かいしわがあるといった特徴から、スピノサウルス科と特定した。(共同)