Wednesday, July 15, 2020 10:15 AM

森友文書改ざん強制と訴え 近財職員自殺訴訟、初弁論

 学校法人「森友学園」の国有地売却問題を担当していた元財務省近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=が、佐川宣寿元国税庁長官(62)の指示で決裁文書改ざんを強制され自殺に追い込まれたとして、妻雅子さん(49)が国と佐川氏に計約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が大阪地裁(中尾彰裁判長)で開かれ、国と佐川氏側はいずれも請求棄却を求めた。

 弁論で雅子さんが出廷し「一番重視するのは夫が自ら命を絶った原因と経緯を明らかにすることです」と意見陳述した。佐川氏は出廷しなかった。原告側は今後、佐川氏の尋問を求める見通し。

 原告側は国に対し「改ざんを強制することで俊夫さんの健康状態が悪化する恐れを認識でき、自殺の予見は可能で注意義務に違反した」と約1億700万円を、佐川氏には「改ざんという違法行為を発案し、主導的立場から指示を行った」と550万円を求めている。(共同)