Monday, August 03, 2020 10:25 AM

東南アジア取り込み米躍起 対中経済で各国慎重

 【マニラ、シンガポール、ハノイ、ヤンゴン共同】対中強硬策にかじを切ったトランプ政権が、中国の影響力が増す東南アジア各国を取り込もうと躍起になっている。南シナ海問題を抱える各国は一定の支持を表明しつつ、中国との経済的な結び付きも無視できず慎重姿勢を保つ。

 「米国はフィリピンを支え続ける」。ソン・キム駐フィリピン米大使は7月中旬、地元紙への寄稿で中国によるフィリピン漁業者への「嫌がらせ」や「違法なエネルギー開発」を批判した。

 フィリピンのロレンザーナ国防相は「南シナ海にはルールに基づく秩序があるべきだ」と米国の後ろ盾に期待するが、中国と経済関係を強めたいドゥテルテ大統領は「私は反米でも反中でもない」と対立から距離を置く。