Thursday, August 06, 2020 10:13 AM

少年法改正、18〜19歳別枠 厳罰化へ検察官送致拡大

 少年法の適用年齢引き下げの是非を議論する法制審議会の部会は6日、18〜19歳を中間層として上下の世代と異なる扱いをすべきだとの案をまとめた。罪を犯した場合に全て家裁送致する仕組みは維持する一方、その後、原則検察官送致(逆送)する対象事件は拡大し厳罰化する。罪を犯す恐れのある「虞犯」は送致対象から除外する。次回9月9日にも部会で正式に承認する見通し。その後、総会を開き要綱を法相に答申する。

 自民、公明両党は7月30日、先行してほぼ同様の案に合意。法制審では賛否が割れていたが、政治に先導される形で、諮問から3年半を経て意見集約に向かう。18〜19歳を引き続き少年法の対象とするかや呼称は「立法プロセスでの検討に委ねる」とした。政府は、民法上の成人年齢が18歳となる2022年4月をにらみ、来年の通常国会に少年法改正案を提出し、成立させたい考えだ。

 法制審の案は、18〜19歳は民法上成人になる一方、未熟な部分があるとして、18歳未満とも20歳以上とも異なる取り扱いをすべきだと提言。罪を犯した場合、立ち直りを重視し、成人の刑事手続きではなく、いったん全件家裁送致するルールは維持する。(共同)