Tuesday, August 11, 2020 10:43 AM
国債特例法、複数年延長へ 政府、財政運営の安定確保
赤字国債の発行に必要で、2020年度に5年間の期限を迎える特例法について、政府が21年度以降も複数年度の延長とする方向で調整に入ったことが11日、分かった。新型コロナウイルスへの対応で今後も多額の支出が見込まれており、単年度ごとに延長する以前の方式の復活を断念。複数年の延長で財政運営の安定性を確保することが必要と判断した。具体的な延長期間は今後詰める。
財政法は、公共事業の財源に充てる建設国債以外の国債発行を原則認めておらず、赤字国債の発行には特例法が必要になる。憲法は予算に関し衆院の優越を定めているが、特例法にそうした規定はない。
かつて特例法は予算とともに毎年度成立させてきたが、民主党政権下の衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」となり成立が遅れ、野党が予算執行の命運を握っていた。地方交付税の配分などに支障が生じ、当時の野田政権が12〜15年度の赤字国債発行を一括して認める特例法で野党と合意。自民党政権が16年度から5年間延長させた。(共同)
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