Wednesday, October 05, 2016 6:00 PM

ロシア、米との原子力協力中断 制裁報復、対立広がる

 ロシア政府は5日、米国との原子力やエネルギー分野の研究協力に関する合意を一時停止すると発表した。ロシア国営原子力企業ロスアトムと米エネルギー省によるロシアの研究炉を巡る共同研究については打ち切ると表明した。

 ロシア政府は理由について、2014年のウクライナ危機に伴う米国の対ロシア経済制裁に原子力分野での米露協力の中断が含まれており「米国への対抗措置が必要とされた」として、制裁への報復だと説明した。

 米露の代理戦争と化しているシリア情勢激化を背景に、ロシアは3日、兵器級余剰プルトニウム処分を巡る米国との合意の停止を発表、米国も3日にシリア情勢についてのロシアとの協議中断を表明した。先鋭化する米露対立の影響は各方面に広がりつつある。(共同)