Friday, August 14, 2020 10:26 AM

南海トラフ救援先を柔軟化 消防庁「半割れ」想定

 総務省消防庁は、南海トラフ巨大地震が発生した際に全国から駆け付ける緊急消防援助隊の救援先について、各地の被害状況に応じて柔軟に配置するよう運用を見直した。これまでは都道府県ごとに派遣先を事前に決めていた。東西に長い想定震源域の片側で地震が起きる「半割れ」ケースも想定し、より被害の大きい地域へ素早く送り込む狙いがある。

 南海トラフ地震では、甚大な被害が想定される静岡から宮崎までの太平洋沿岸10県を主な救援先に想定している。近接する19都府県は、地元の被害を確認し、被災地へ出動できる緊急援助隊の人数や装備などを把握。連絡を受けた消防庁が、各地の状況を見ながら派遣先を決めることとした。

 沿岸10県から遠く、大きな被害が想定されない残る18道県のうち、17県の緊急援助隊は、原則として事前に決めた地域へ向かうが、被害状況に応じて変更する。北海道の救援先は、地震発生後に消防庁が決める。(共同)