Friday, August 14, 2020 10:26 AM

李登輝元総統を火葬 「民主の父」市民が見送り

 【台北共同】台湾の民主化を成し遂げた李登輝元総統の火葬が14日、台北市で行われた。火葬場に向かう遺体を乗せた車両が総統府周辺などを走行。炎天下、沿道には市民らが集まり「民主の父」を見送った。

 李氏はキリスト教徒のため、火葬に先立ち台北市の教会で家族や近しい友人らによる礼拝が行われた。教会の外に花輪などはなく、生前の李氏や家族の意向に沿って質素に実施されたという。

 車両は警察車列に囲まれて中心街を進み、総統府を囲む道路を1周した。北部の新北市から来た自営業の女性(70)は「李元総統は台湾を民主化し、中国共産党にも立ち向かい、今の幸せな暮らしをつくってくれた。私たちの国父だ」と話した。