Wednesday, August 19, 2020 10:16 AM

人道支援職員への攻撃最多 昨年、世界で483人被害

 【ニューヨーク共同】国連は19日、世界各地で2019年に国連や非政府組織(NGO)などの人道支援の職員や活動家に対する攻撃や暴力行為が277件起き、計483人が被害を受けたと発表した。いずれも記録を取り始めた1997年以降で最多だった。

 死者は125人、負傷者は234人、拉致された人は124人だった。被害が最も多かった国は内戦下のシリアの47件で、うち空爆が30件。死者は36人に上った。反体制派の最終拠点イドリブ県を含む北西部では相次ぐ医療施設などへの攻撃で、多くの医療従事者が犠牲になっている。

 次いで南スーダン、コンゴ(旧ザイール)、アフガニスタン、中央アフリカの件数が多かった。この日は「世界人道デー」で、国連人道問題調整室(OCHA)のローコック室長(事務次長)は「人道支援活動に資金提供し、従事者の安全を確保することが、彼らをたたえる最善の方法だ」と述べた。