Wednesday, August 19, 2020 10:18 AM

感染米兵、沖縄に移送計画 クラスター発生の空母

 乗組員1000人以上に及ぶ新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した米海軍の原子力空母セオドア・ルーズベルトで、感染拡大が始まった3月下旬、陽性者を含む3000人以上の乗組員を、沖縄県と神奈川県の米軍基地に移送する計画が浮上していたことが19日、分かった。ルーズベルトの集団感染を調査した米海軍の報告書から判明した。

 感染者らは最終的に米領グアムで下船したが、直前まで空母から沖縄に空路で運ぶ計画を最優先で検討。在日米軍専用施設の約70%が集中する沖縄に移せば「日本政府との関係が複雑になる」などの懸念から撤回したという。

 報告書によると、ルーズベルトはベトナム中部ダナンを出て西太平洋を航行中の3月24日、初の陽性者を確認。指揮権を持つ第7艦隊司令部(神奈川県横須賀市)が乗組員の隔離場所の検討を始め、沖縄と神奈川の基地か、次の目的地だったグアムの民間ホテルに絞られた。(共同)