Wednesday, August 26, 2020 10:27 AM

イラン制裁手続き進めず 安保理議長国、米に打撃

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会の今月の議長国インドネシアは25日、米国が求めている対イラン国連制裁の全面復活(スナップバック)について、安保理で一致した見解がなく「手続きを進める状況にない」と表明した。中東情勢に関する安保理公開会合で述べた。イラン包囲網の強化を図りたい米国にとっては打撃となる。

 米国は20日、スナップバックに向けた手続き開始を安保理に通知した。ただ、イラン核合意を既に離脱した米国にスナップバックの権限はないとする見方が支配的で、安保理メンバー国のうち米国とドミニカ共和国を除く13カ国が反対を表明していた。

 クラフト米国連大使は「安保理の機能不全を喜ぶのは(イラン寄りの安保理常任理事国)ロシアや中国だ」と述べ、現状を批判した。