Friday, September 04, 2020 10:44 AM

待機児童ゼロ達成断念 21年度以降に先送りへ

 厚生労働省は4日、希望しても認可保育所などに入れない待機児童が、今年4月1日時点で昨年より4333人少ない1万2439人だったと発表した。調査を始めた1994年以降で最少。政府は待機児童を2020年度末までにゼロにするとの目標を掲げるが、加藤勝信厚労相は4日の記者会見で「なかなか厳しい状況にある」と述べ、20年度中の達成を事実上断念し、先送りする方針を明らかにした。

 厚労省は、来年度以降の保育施設の確保に向けて、年末までに新たな整備計画など具体策をまとめる方針。全国の市町村が策定した子育て支援計画では、21〜24年度に新たに計10万人超分の施設整備が必要となる見込み。

 目標達成が困難な要因について、加藤氏は「新型コロナウイルス感染症に責任を転じるわけではないが(地方自治体の受け皿整備の)取り組みを難しくしている」と説明した。(共同)