Tuesday, September 08, 2020 10:38 AM

EU、セルビアに重大懸念 エルサレム大使館移転合意

 【ブリュッセル、ウィーン共同】欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は7日、旧ユーゴスラビアのセルビアとコソボが在イスラエル大使館のエルサレムへの移転などで米国と合意したことについて「重大な懸念を招く問題であり残念だ」とし、EU加盟の障害になる恐れがあると警告した。

 イスラエルとパレスチナのいずれもが首都と主張するエルサレムの地位は、双方の直接協議で解決すべきだというのがEUの立場。報道官は「エルサレムに大使館を置くEU加盟国はない」と強調し、トランプ政権のほか、EU加盟を目指すセルビアとコソボの動きをけん制した。

 一方、セルビアのブチッチ大統領とコソボのホティ首相は7日、関係正常化へ向けEUが仲介する首脳会談をブリュッセルで行った。経済問題やコソボ内のセルビア住民の問題などを協議、交渉を継続し、月末に再び首脳会談を行う予定。