Thursday, September 10, 2020 10:18 AM

ミャンマー兵、欧州に移送 ロヒンギャ虐殺関与証言

 【ヤンゴン共同】ミャンマー国軍の兵士2人が、イスラム教徒少数民族ロヒンギャを虐殺したと認め、国際刑事裁判所(ICC)のあるオランダ・ハーグに移送された。ニューヨーク・タイムズが10日までに報じた。ICCは昨年11月、「人道に対する罪」で国軍幹部の捜査開始を決定しており、証人になる可能性があるという。

 同紙によると、2人は西部ラカイン州で国軍と戦闘を続ける仏教徒武装勢力アラカン軍(AA)に拘束され、隣国バングラデシュを経由し、今月7日にハーグに送られた。2017年8月に虐殺に関わったと話し、AAの尋問に「子どもであれ大人であれ、見たものは全て殺せ」と命じられたと証言した。

 国軍とロヒンギャ武装集団が衝突した17年以降、70万人以上のロヒンギャがバングラデシュに逃れた。アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は昨年12月、国際司法裁判所(ICJ)に出廷し、ジェノサイド(民族大量虐殺)の意図はなかったと主張した。