Tuesday, September 15, 2020 10:31 AM

大坂を米メディア称賛 テニス界の「アイコン」

 【ニューヨーク共同】テニスの四大大会の全米オープン女子シングルスで人種差別撤廃を訴えながら2度目の優勝を果たした大坂なおみ(日清食品)に米メディアから称賛の声が集まった。ニューヨーク・タイムズ紙は「コート内外で積極的な大坂、全米制す」と、1回戦から警官による黒人男性暴行死事件などの被害者名が入った計7枚のマスクを着用したことを含めて大きく報じた。

 決勝後のコート上のインタビューでは「7枚のマスクに込めたメッセージは?」と聞かれ「あなたはどんなメッセージを受け取りましたか? それがより大事な問題。みんなが議論を始めてくれたらいい」とよどみなく答えた。同紙は「彼女の(テニスの)才能とますます自信に満ちた声にはそうした影響力があるように見える」と評し、コート内外で「可能性は無限大」とたたえた。

 AP通信は「現時点でテニス界のトップにいる大坂がコート上だけでなく、コート外でも今後何年もリードしていく存在になりそうだ」と分析。全国紙USAトゥデーもハイチ出身の父、レオナルド・フランソワさんと日本人の母、環さんの間に生まれた大坂の背景に触れながら「並外れた、文化にまたがったスーパースターを数多く輩出してきたとはいえない競技で、アイコン(象徴的な存在)になろうとしている」と表現した。