Friday, October 07, 2016 10:09 AM

TPP年内承認は少数派 米議会の動向見極め

 環太平洋連携協定(TPP)発効に不可欠な米国の議会承認の遅れが、他の参加国の手続き遅延を招いている。米議会の動向を見極めたい国が目立っているためで、年内にTPP承認の国内手続きを終える国は少数にとどまりそうだ。

 米議会は上下両院とも、貿易自由化に前向きな野党共和党が過半数を占める。しかし、次期大統領候補の民主党クリントン氏と共和党トランプ氏が、いずれもTPP反対を訴えており、来年1月までのオバマ大統領任期中の承認には慎重だ。

 共和党の実力者ライアン下院議長は「再交渉して内容を修正しなければ審議しない」と表明している。承認のめどは全く立っていない。(共同)