Tuesday, September 22, 2020 10:30 AM

米露駆け引きが本格化 新START延長巡り

 【モスクワ共同】来年2月に期限が切れる米露の新戦略兵器削減条約(新START)の延長を巡り、米国とロシアの要求が出そろい、駆け引きが本格化してきた。米側は次期軍縮条約への中国の参加と、短距離戦術核を制限対象とすることでロシアと合意できれば、延長に応じる構え。ロシアは戦術核の実態を明かしておらず、その交渉に応じるか否かが焦点だ。

 米国のビリングスリー大統領特使(軍備管理担当)とロシアのリャプコフ外務次官が22日までに、ロシア紙コメルサントに対し米露双方の立場を明らかにした。ビリングスリー氏は「新STARTには多くの欠陥があり、米国に不利だ」と主張。米露が合意できなければ来年2月に失効すると述べた。

 米側は8月にウィーンで行われた米露協議で、中国の参加など米国の要求に沿った次期軍縮条約の「枠組合意」に米露両大統領が署名することを条件に、新STARTの短期間の延長に応じると表明した。