Wednesday, September 23, 2020 10:17 AM

60年までに脱炭素目指す 中国、国連演説で表明

 【ニューヨーク共同】中国の習近平国家主席は22日、国連総会一般討論でのビデオ演説で、2060年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指すと表明した。国際環境保護団体「グリーンピース・インターナショナル」のモーガン事務局長はツイッターで「重要な兆候だ」と歓迎し「具体的な計画に移すことが大切だ」と指摘した。

 トランプ大統領はこれに先立つ自らの演説で「中国の排出量は米国の2倍近く、しかも急増している」と主張した上で「(地球温暖化防止の枠組み)パリ協定から離脱後の昨年、米国はどの協定参加国よりも排出を削減した」と誇示していた。中国は米国と並ぶ温室効果ガスの2大排出国。

 習氏は、新型コロナウイルスの大流行で「グリーン革命」の必要性が明らかになったと強調。「人類はもはや、度重なる自然からの警告を無視することはできない」と述べた上で「あらゆる国に対し、コロナ後に環境に優しい世界経済の回復を実現するよう呼び掛ける」と語った。