Friday, October 02, 2020 10:40 AM

女性人権「野心的公約を」 国連総長、北京宣言25年

 【ニューヨーク共同】グテレス国連事務総長は1日、女性の権利向上に関する高官級会合で演説し、女性と少女の人権保障をうたった1995年の「北京宣言」から25年たった今も男女平等は達成できていないと指摘した。各国に対し、政府や企業幹部の一定比率を女性に割り当てる制度の導入も含め「具体的で野心的な公約」を促した。

 ニューヨークの国連本部での会合でグテレス氏は、北京宣言後に妊婦の死亡率減少などの進展もあったが「毎年1200万人の少女が18歳未満で結婚し、2017年には世界で1日平均137人の女性が家族に殺害された。女性には男性の75%しか法的権利がない」と説明した。

 日本は国会議員や閣僚の女性比率の世界順位で下位に低迷し、指導的地位に占める女性割合の達成目標は先送りした。橋本聖子男女共同参画担当相はビデオ演説で、北京宣言を踏まえ制定した男女共同参画社会基本法に言及し「ジェンダー平等を21世紀の日本社会を決定する最重要課題に位置付け、取り組んでいる」と紹介した。