Monday, October 19, 2020 10:21 AM
南シナ海情勢「法に逆行」 首相、名指し避け中国批判
【ハノイ共同=篠原雄也】菅義偉首相は19日、ベトナム・ハノイで、東南アジア諸国連合(ASEAN)に対する外交方針について演説した。中国とASEANの一部加盟国が対立する南シナ海情勢について「法の支配や開放性とは逆行する動きが起きている」と批判した。名指しは避けたものの、軍事拠点化を進める中国を念頭に置いた発言。これに先立つ日越首脳会談では、ビジネス目的の短期出張者の往来再開や防衛協力の拡大で合意した。対面による首脳会談は初めて。
今年のASEAN議長国であるベトナムを初の外国訪問先として選んだのは、東・南シナ海で軍事力を拡大する中国をけん制するため、ASEANと連携する狙いがある。
首相は演説で、南シナ海の岩礁などを埋め立てて軍事拠点化を進める中国と、ベトナムやフィリピンが領有権を争っている問題に関し「日本は緊張を高める行為に強く反対している」と強調。「力や威圧によらず、国際法に基づく紛争の平和的解決に向け努力することが重要だ」と指摘した。
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