Tuesday, October 11, 2016 10:43 AM
ロシア、68項目の協力要請 農業輸出や「政治案件」も
ロシア政府が日本との経済協力に関する交渉で示した延べ68項目に上る要望の全容が11日、分かった。穀物や食肉といった農産品の対日輸出に向けた協力やエネルギー開発などが柱。ウクライナから一方的に編入したクリミア半島付近の開発やシベリア鉄道の北海道延伸など政治的に実現困難な案件も含まれる。北方領土問題の解決を目指す安倍晋三首相にあえて高いハードルを設定したとみられ、調整は難航が予想される。
要望は経済発展省が作成した50項目と極東発展省の18項目があり、一部は内容が重複している。関係する日本企業名も明記されている。日本政府はそれぞれの事業の進捗や関心の有無を企業に照会し、結果をロシア側に伝えた。
具体的な要望項目では、農林水産分野の協力として、極東の農産品輸出の環境整備、卸売り・流通センター、輸送インフラの整備を明記。エネルギー開発では、北極海に面するギダン半島での液化天然ガス(LNG)開発事業のほか、極東における風力発電プロジェクト、サハリンと北海道を海底の送電網でつなぐエネルギーブリッジ構想の実現を求めた。共同)
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