Wednesday, October 21, 2020 10:37 AM

サイバー攻撃実動部隊か 東京五輪疑惑のロシア機関

 【モスクワ共同】英政府が19日に東京五輪などを標的にサイバー攻撃を仕掛けたと断定したロシア軍参謀本部情報総局(GRU)は、外国の政情不安定化や暗殺への関与が指摘されてきた。ロシアは全面否定するが、サイバー攻撃や情報操作を組み合わせて他国などに損害を与える「ハイブリッド戦争」で実動部隊としての機能を果たしているとみられる。

 ロシア国防省ウェブサイト内の組織紹介には、目的として(1)大統領らの決断に不可欠な政治や経済、防衛分野の諜報活動(2)国防や安全保障の政策実現に寄与する環境醸成(3)経済、学術の発展や軍事技術確保への支援ーが列挙されている。

 2016年大統領選へのロシア介入疑惑では、米連邦大陪審が18年、選挙当時にGRU職員だった12人を起訴。民主党候補だったクリントン元国務長官の陣営などのコンピューターシステムに侵入し、不正に入手した文書の内容をインターネット上で暴露したと指弾された。