Friday, October 23, 2020 9:55 AM

制御可能と「波」は使わず WHO、感染増の表現に

 一度下火になった新型コロナウイルスの流行が再び拡大すると「第2波」などと表現されることが多い。だが世界保健機関(WHO)はコロナに対してこの「波」という用語は使用していない。

 「波」を使うのは、努力だけでは防げない疾病の流行を指すときで、従来インフルエンザには使われてきた。そのインフルエンザも、南半球の冬であり例年は多くの患者が出る6〜8月に大幅に減少。コロナ対策で高まった衛生意識も貢献した結果とみられている。

 コロナ感染者は9月以降、特に欧州で急増。社会経済活動の再開や、夏の行楽で人の移動が増えたことなどが要因とみられ、地元では「第2波」と連日報じられている。だがWHO当局者は「コロナは不可抗力ではない。単純な手順を徹底すれば制御可能な感染症だ」と指摘。手指の消毒と換気、1〜2メートルの対人距離の確保で感染リスクは大幅に低減できるとして、一人一人が予防策を継続するよう訴えている。(ジュネーブ共同)