Wednesday, October 12, 2016 10:19 AM
米に根深い不信感 老兵が語るキューバ革命
キューバのカストロ兄弟らが革命実現のゲリラ闘争のために亡命先のメキシコから祖国に船で上陸してから、ことし12月で60年。革命後、敵対関係にあった米国とキューバは昨年、54年ぶりに国交を回復した。当時のゲリラ戦を生き残った闘士らは複雑な思いで見守る。「革命は必要だった」。米国に対しては根深い不信感ものぞかせた。
ラモン・ペスフェロさん(82)は1953年、革命の端緒となった東部サンティアゴデクーバでのモンカダ兵舎襲撃に加わった。ハバナ近郊のアルテミサで貧しい家庭に生まれた。キューバは02年にスペインからの独立を果たしていたが、米国が政治・経済面での干渉を続け、52年にはクーデターで親米バティスタ政権が誕生した。
このような状況に怒りを感じたペスフェロさんは故郷の若者と共にフィデル・カストロ氏(前国家評議会議長)が率いる革命運動に参加した。モンカダ襲撃は53年7月26日に決行。兵舎と裁判所、病院の3カ所を不意打ちにする計画は失敗に終わり、多くの仲間が殺害された。ペスフェロさんは病院を攻撃する班だったが、運動に共感した入院中の退役軍人がかくまってくれて一命を取り留めた。(共同)
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