Wednesday, October 12, 2016 10:20 AM

首相、年金法案成立に意欲 自衛隊新任務リスク増えず

 安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、高齢者への年金給付が抑制されるとして野党が反発を強めている年金制度改革法案の今国会成立に向け意欲を強調した。安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの新任務を自衛隊に付与した場合に関し、リスクは増大しないとの認識も表明。2020年東京五輪・パラリンピックの会場計画の抜本見直しについては、東京都の対応を見守る考えを示した。

 年金制度改革法案は、将来世代の年金水準の確保が目的。物価が上昇しても賃金が下がれば年金を減額するなどの仕組みを盛り込んだ。民進党など野党は「年金カット法案」と批判している。予算委で首相は「年金受給者には確かに不安だと思う」としつつも、「(今国会で)審議し成立させてほしい」と求めた。

 南スーダンに国連平和維持活動(PKO)で派遣する陸上自衛隊に新任務を付与した場合に関し「任務が増えるからといってリスクが増えるわけではない」と述べた。稲田朋美防衛相も11日の参院予算委で同様の答弁をしている。(共同)