Wednesday, October 12, 2016 10:21 AM

トヨタとスズキ提携へ 出資検討も、環境や安全で

 トヨタ自動車とスズキは12日、業務提携に向けた協議を始めると発表した。環境対応車や安全技術、自動運転などの先端分野で協力していくことを検討する。トヨタの豊田章男社長は東京都内で記者会見し「資本も含めて(協議は)これからだ」と述べ、スズキに対して出資も検討していく考えを示した。スズキの鈴木修会長は「(スズキの)将来が危ういことを理解していた」と提携協議の理由を説明。トヨタの傘下に入るかどうかは、今後の検討課題とした。

 トヨタは昨年5月、マツダと包括提携で基本合意している。先端技術の開発競争は激化しており、スズキとも連携して、競争力を高める考えだ。今回の提携協議で国内はトヨタ、日産自動車、ホンダの3陣営への集約が加速する。トヨタとスズキは今後、提携の詳しい内容について詰める。

 トヨタは先端技術の開発については定評があるが、欧米各社と比べて他社との連携や規格作りの面で遅れ、弱点となっている。豊田社長は「情報技術を中心に、自動車産業を巡る技術競争はこれまでにないスピードで変化している」と指摘。他社にも提携への参加を呼び掛ける方針を示した。(共同)