Wednesday, October 12, 2016 5:57 PM

数人が「利上げは近い」 9月FOMC議事録

 米連邦準備制度理事会(FRB)が12日公表した9月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、追加利上げ見送りの判断を指示したうちの数人が「ぎりぎりの判断だった」と言及したことが分かった。参加者の数人は利上げ時期が「比較的近い」としたが、物価がさらに目標に近づくまで待った方がよいとの意見も数人から出た。

 会合では投票権を持つ10人のうち、カンザスシティー連邦準備銀行のジョージ総裁ら3人が0.25%の利上げを主張して反対票を投じた。3人の中からは「さらなる見送りはFOMCの金融政策に関する意思疎通の信頼性にかかわる」との懸念も示された。

 米経済の短期的リスクはおおむね安定的と判断され、利上げの根拠は強まったとされたが、雇用市場には若干の緩みが残っているとの指摘もあった。物価の上昇・下降を促すような圧力はほとんどみられないとされた。このため大半の参加者は雇用と物価の指標をさらに見極めるべきだとの判断に傾いた。(共同)