Friday, November 20, 2020 10:29 AM

南シナ海「深刻な懸念」 東アジアサミット議長声明

 【ハノイ共同】東南アジア諸国連合(ASEAN)は20日、日米中韓なども交えオンラインで14日に開いた東アジアサミットの議長声明を発表した。中国の強引な進出が続く南シナ海情勢を巡り「深刻な懸念」との文言を盛り込んだ。この表現は5年ぶりで、昨年より踏み込んだ。関係国の厳しい認識を反映したとみられる。

 南シナ海では中国が独自の境界線「九段線」に基づきほぼ全域での権益を主張し、ASEAN議長国ベトナムなど他の沿岸国と対立。米国も中国への圧力を強めている。声明は中国の名指しは避けながら「地域の安定を損なう可能性がある活動や深刻な事案などに対し、一部の首脳から深刻な懸念が提起された」とした。

 昨年11月にタイで開催された際の議長声明は「いくつかの懸念」との表現だった。