Friday, November 20, 2020 10:30 AM

子ども230万人支援必要 エチオピア紛争、人道危機

 国連児童基金(ユニセフ)は19日、エチオピア連邦政府軍と北部ティグレ州政府を率いるティグレ人民解放戦線(TPLF)の紛争で、ティグレ州内の子ども約230万人が人道支援を必要としていると発表した。物流制限や通信遮断で、支援物資を届けることができていないという。

 紛争は11月上旬に始まり、少なくとも3万人が隣国スーダンに逃れ、うち約1万2000人が子どもだった。数日から数週間で難民がさらに約20万人増えると予想され、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は「全面的な人道危機が起きつつある」と警鐘を鳴らしている。

 ユニセフによると、ティグレ州では昨年以降バッタの襲来で農作物が食い荒らされるなどの被害が出て、深刻な栄養失調が増えていた。紛争前の時点で、州内には住む家を失った子どもが計約9万人おり、紛争で人数が急増しているという。(共同)