Monday, November 23, 2020 8:43 AM

防衛費6年連続5兆円超へ 米軍再編経費で最大更新も

 2021年度の当初予算案で防衛費が6年連続で5兆円を超える見通しとなったことが23日、分かった。過去の契約に基づいて支払う「歳出化経費」が膨らんだことが要因で、防衛省が金額を示さずに要求した米軍再編の関連経費などを除いたベースで5兆1000億円超に膨らむ見込み。最終的な予算規模は、20年度当初の5兆3133億円を超えて過去最大を更新する可能性がある。

 安倍前政権下で当初予算ベースの防衛費は20年度まで8年連続増加。歳出化経費という事実上のローン払いが重荷になり膨張傾向が続く。装備品の調達などで、より実効的なコスト管理が求められそうだ。

 政府が年末に編成する21年度当初予算案で、防衛省は陸・海・空といった従来の戦闘空間を超え、新たな防衛領域と呼ばれる宇宙やサイバーなどの対応経費を盛り込む方針。弾道ミサイル関連のほか、配備計画を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」に関し、契約済みの支払い費用も計上する見通しだ。(共同)