Tuesday, November 24, 2020 9:31 AM

コロナ禍でも調整に手応え 渡部暁、泰然自若

 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合は27日にフィンランドで開幕する。冬季五輪2大会連続銀メダルの渡部暁斗(北野建設)は、新型コロナウイルス禍で秋までは長野県内でしか練習できなかったが「純粋にうまくなっている感じがある。飛躍も距離も試したいことがたくさん。今季を楽しみたい」と泰然自若とした態度で新シーズンを迎える。

 昨季はW杯で1勝したが、表彰台に立てたのはこの1度だけ。走力向上を期して上半身を強化し、1、2キロ重くなった体を使いこなせなかった。今季は筋力トレーニングの回数を減らして体重を1キロ弱落とし、動きの連動性を高めるため、エクササイズのピラティスにも取り組んだ。32歳ながら「体は今までで一番いいかも」と手応えを感じている。

 9日に第1子となる長男が誕生した。荻原健司が持つW杯19勝の日本人最多記録まであと1勝に迫るが、今季で照準を定めるのはあくまで来年2〜3月の世界選手権(ドイツ)だ。7度の出場でまだ個人の金メダルは手にしていないだけに「残りそんなに出られる回数も多くないと思う。こだわりがある」と話す。(共同)