Wednesday, November 25, 2020 7:53 AM

年俸1000万ドル捨て退任 編成率いたエプスタイン氏

 大リーグで最も有能な一人と評される球団幹部がこのほど退任した。カブスで編成本部長を務めたテオ・エプスタイン氏は、球団公式サイトによると残り1年、年俸1000万ドル(約10億4000万円)といわれる収入を捨て、後進にポストを譲った。17日の記者会見では「この9年間は自分と家族の人生を変える体験だった」と感謝した。

 アイビーリーグの名門、エール大を出て2002年に史上最年少の28歳でレッドソックスのゼネラルマネジャーに就任。選手経験がなく、「野球好きの坊や」とやゆされながら、当時なじみの薄かった、統計学を用いて戦略を練る「セイバーメトリクス」を導入した。

 04年に86年ぶりのワールドシリーズ(WS)制覇を成し遂げ、06年オフには松坂(現プロ野球西武)の獲得に尽力するなど日本選手との関わりも深い。11年オフにカブスへ移り、16年に108年ぶりのWS優勝トロフィーをシカゴの熱狂的なファンにもたらした。(共同)